腰の痛みの種類について
多くの人が悩みを抱えている腰痛。しかし腰痛とひと口にいっても症状や原因によっていくつかの種類があります。 適切な対策・治療を行うためにはまずどのタイプの腰痛にかかってしまったのかを把握する必要があります。
まずぎっくり腰。急性の腰痛を総称して使われることが多いですが、おもに腰椎が捻挫を起こした場合に使われます。 重いものを持ち上げたり、捻ったりと急な動きをした場合によく起こります。対策としては症状が落ち着くまで安静にしておくことです。

それから椎間板ヘルニア。椎間板内にある髄核が飛び出してしまい、神経を圧迫している症状です。 保存療法が一般的ですが、レーザー治療など外科的な手術や薬物療法で治療する場合もあります。
腰椎分離症・腰椎すべり症も多い腰痛のタイプといえます。この腰椎分離症は腰椎の骨の一部が分離してしまうもので、 すべり症はそれによって腰椎の位置がずれてしまった状態のことを言います。これらによって不安定な状態になってしまった腰椎が 神経を圧迫することによって腰に痛みが走ります。対策としてはコルセットでの固定や鎮痛剤、湿布の使用などが挙げられます。 治療に時間がかかるうえ、症状が重く日常生活に支障をきたす場合には手術が必要になる場合もあります。
そのほか、背骨が弱くなってしまったことで生じる骨粗しょう症、椎間関節の骨棘が神経を圧迫する脊柱管狭窄症、 椎間板に骨棘ができてしまう変形性脊椎症などの症状もあります。
腰痛になってしまった場合は素人判断をせず、専門家の診察を受けてどのタイプの腰痛なのかを把握することが重要になります。
ヘルニアって何?
「ヘルニア」とは、体内の臓器などが飛び出してしまうことを言います。
ヘルニアの種類についていくつかお知らせします。
・脳ヘルニア・・・頭にできた腫瘍などによって脳が飛び出してしまう状態
・頸椎ヘルニア・・・頸椎(首のあたりの骨)の椎間板に何らかの原因で亀裂が入り、そこから髄核が飛び出してしまう状態
・椎間板ヘルニア・・・このサイトで紹介するのはこれです。椎間板の一部が椎間腔を超えて突出した状態。つまり、背骨の軟骨が飛び出してしまったということですね。
・横隔膜ヘルニア・・・肺の下にある横隔膜には孔があいていて、そこに臓器が引き込まれてしまう状態。先天性と後天性があります。
・腹壁ヘルニア・・・腹膜で包まれた内臓が外に飛び出してしまう状態。
・臍(さい)ヘルニア・・・いわゆるでべそ。5〜10人に1人の割合でみられ,生後3ヶ月ころまで大きくなり,ひどくなる場合は直径が3cm以上にもなることがあります。ほとんどの場合、1歳頃までに自然に治ります.
・鼠径(そけい)ヘルニア・・・いわゆる脱腸と言われるもの。体質や職業に関係があり、製造業や立ち仕事の人に多く見られます。便秘症、肥満、前立腺肥大、よく咳が出る、妊娠中も要注意です。
・閉鎖孔ヘルニア・・・骨盤ヘルニアの一種で、太ももの内側から下半身に走る痛みが主な症状。腸閉塞などを引き起こすこともあります。
・嵌頓(かんとん)ヘルニア・・・脱出した体組織が途中でひっかかり締め付けられている状態。激痛が特徴で、組織が壊死や壊疽することも。